金団(きんとん)
餡玉のまわりに、とおしでこしたそぼろ状の餡を箸でつけて作った上生菓子、きんとん。茶道の世界の中では特に趣がある生菓子とされており、すべて同じ形ながらも、その色彩に変化を付けることであらゆる季節を表現することができる最も京菓子らしい上生菓子とされています。俵屋吉冨では一年を通して、色とりどりの金団を用意しています。
春には、桜の花をモチーフにしたピンク色の「桜金団」が季節のきらめきをお届けします。初夏には、青、紫、白の三色の餡に寒天の透明感を加え、梅雨の中で雨のしずくを浴びる紫陽花の麗しい姿を表現した「紫陽花金団」が、季節を代表する生菓子と言えるでしょう。そして、紅葉が舞う秋に、赤とピンク、黄色、そして緑などの色を重ね、色鮮やかな落ち葉の世界「錦秋金団」は描き出しています。冬になると、輝く星と色とりどりのライトが飾られたクリスマスツリーを表現した「聖樹金団」は、十二月のクリスマスの喜びを伝えます。
どうぞ季節ごとに、色彩と意匠を吟味しながら、俵屋吉冨の金団を召し上がってください。
四季の金団

春・桜金団

夏・紫陽花金団

秋・錦秋金団

冬・聖樹金団