錦玉
寒天に砂糖を加えて冷やし固めた錦玉は、夏を代表する京菓子の一つです。寒天を主な原材料としているため、清涼な透明感が伝わってきます。お作りの際に色や形に関する制限が少ないということで、多様な演出ができるのは錦玉の特徴と言えます。俵屋吉冨では、吟味を重ねた上質な寒天を数種類使い京菓子作りに活かしており、錦玉はその寒天を直接的に感じて頂ける生菓子の一つです。
俵屋吉富の代表的な錦玉の生菓子と言えば、夏の「水陰」でしょう。透き通る池水に浮かぶ青もみじの明るい色彩と、池の底に潜む石の暗さとの対比によって、夏の風情を巧みに織り出しています。道明寺粉も用いられており、立体感のある池の情景を演出できます。ほか、同じく道明寺粉が使われる「七夕」は、織姫と彦星の天の川での逢瀬を色鮮やかに描き出しており、七夕の節句にふさわしい逸品です。
京の夏の雰囲気をさらにお楽しみいただけるよう、是非俵屋吉冨の色とりどりの錦玉の菓子をご賞味ください。
俵屋吉冨の錦玉

夏・水陰

夏・七夕